鑑 賞 室

濁点付文字

巧妙な手順、きれいに浮かび上がる文字。
“一局で二度おいしい” あぶり出しならではの楽しさ、面白さを、じっくりとご覧ください。



※将棋盤右上の「発表」年月は、原則として結果発表月を表しています。



濁−1 星野 健司氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1978年3月
結果発表 1978年5月

本郷VS星野競作二人展




濁−2 馬詰 恒司氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1992年1月
結果発表 1992年4月

東京詰工房作品展




濁−3 市島 啓樹氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1994年2月
結果発表 1994年5月




濁−4 谷口 均氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1997年9月
結果発表 1997年12月

谷川名人復位記念詰将棋



    解説:谷口 均
 某 氏 =左右から角が迫るのが面白い。しかもそのタイミングが簡単に行かない。好作。
☆3手目73角成、64金以下詰みとしているが、73角成、65玉で逃れの筈。
千葉  肇=44合とされて目が見えなくなっていた。44合×64合で頭がパニック。
☆本局濁点いりで、創作に最も苦労した。左右の角成で、
 「豚に真珠湾攻撃」
 「猫に小判鮫」
 と、滅茶苦茶に攻めたてるのだが、手順前後に飛金合が絡み複雑だったようだ。
明石顕治=4手目44金合も、73角成、64飛、同馬、同香、53飛以下ガッちり。


濁−5 岡本 眞一郎氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 2005年1月
結果発表 2005年4月

「競馬式」出版記念



    【 発表誌解説より 】

    担当:岡本眞一郎
中道哲司=2手目、4手目の変化が厄介だが、後は気持ちよく詰む。しかし、濁点入りとは驚
 き。
熊野古道=2手目の変化を読み切れば、あとは心地良い思いにひたれる。
天津包子=変化もあり75桂合を先に取る紛れもあり旨くできている。両題比較するなら「ザ」の
 方を買う。
☆2手目、4手目の変化や、合駒を取る手順前後の綾などがあり、実力者には「ザ」の方が好
 評でした。
宮浦  忍=3度の合駒を無理なく織り込んだ作。
千葉  等=初手金をどこに動かすかがポイント。3回の合駒選びも少考したが、解後感よし。
 詰上り「ザ」。
今川健一=これも3度の合駒が入る。戦力は敵地で調達ですね。
中沢照夫=これも都玉での曲詰「ザ」合駒かせぎが考えどころ。
☆曲詰で両王手の詰上りを狙って創作したのですが、合駒の方が印象的だったのか、両王手
 に触れた短評はありませんでした。残念!
詰 鬼 人 =不動駒乍ら22角が良く利いています。流石の岡本氏も「座」は苦しかったのでしょう
 か。
☆「座」の字は全く考えませんでした。9×9では無理でしょう?
井上道宣=最初が「中」だったので題名から「中山」かなと思ったが「ザ」になり中座で納得。
 すばらしいの一言です。
☆私の住んでいる東京の府中市には「東京競馬場」がありますが、この作品集と競馬場とは関
 係ありません!
☆題名の「競馬式」(こまくらべしき)は府中にある大國魂神社に例大祭(くらやみ祭)の行事の
 一つから採ったもので、「駿馬を朝廷に献上するために、良馬を府中に集め、馬場で走らせ、
 検閲の上選定した。」のがその由来です。
佐藤次衛=「ザ」の字詰。これまた歩詰回避を取り入れての曲詰。素晴らしいと感嘆をあげる
 以外言葉がありません。


濁−6 馬屋原 剛氏作



媒 体 WEBページ
 『冬眠蛙の冬眠日記』
出  題 2008年11月

「プレ短編コンクール」
 1位






   
 
 

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