鑑 賞 室

巧妙な手順、きれいに浮かび上がる文字。
“一局で二度おいしい” あぶり出しならではの楽しさ、面白さを、じっくりとご覧ください。



※将棋盤右上の「発表」年月は、原則として結果発表月を表しています。



ン−1 柳田 明氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1980年5月
結果発表 1980年9月

詰研会報50号
記念曲詰




ン−2 若島 正氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1980年10月
結果発表 1981年1月

『恋唄』第52番
創棋会記念曲詰




ン−3 斎藤 夏雄氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 2006年7月

宗看生誕300年記念曲詰


    【 作者のHP N.Saito's HomePage より抜粋 】

 2006年に横浜で行われた詰将棋全国大会で、 宗看生誕300年を記念した曲詰の連作が企画された。 こういうのは私の出る幕はないのだが、長いこと創っていなくて かなり後ろめたかったので、凡作になるのを承知で 初めて曲詰なるものを創ってみたのだった。

(7手目56金について)
 眼目の一手。 この一手が入ったので、まあ人に見せてもいいかという気になったが、 全体を支える中心手としては弱かったかもしれない。 私にとっては、最後に字やマークになるということ「だけ」では、 作品価値はほとんどゼロだと思っている (これは自作についての話であり、他人の作品についての評価基準はまた違う)。
 どんなちょっとしたことでもいい、解く人が一瞬でも感心する手順を入れたい。 この作品の場合、その役割をこの56金に期待したのだった。

(13手目56桂について)
 打った桂を跳ねる。先の金捨てとこの桂跳ねがすべてだ。

 「ン」という文字を盤上にデザインするにあたって、 私はいろいろ試した結果この配置が最善であると考え、 この形を崩すような妥協はしないように逆算を試みていた。 ところが、詰備会の席上でこれを披露したところ、 字形についての評判がえらく悪い。これは少々ショックだった。
 もし自分がやむを得ずこの形にしたのなら、そういう感想が出てくるのは全く当然のことである。 しかし手順はともかく字形として最善を尽くしたつもりなのに、 妥協の産物というように見られた(かもしれない)というのが、私にとっては何とも残念だった。
 やはり私に曲詰は向いていないのだろうと思う。

    【 管理人より 】
作者は詰上りの字型を決める際、明朝体のフォントを基準にされたそうです。言われてみればなるほどと頷けますね。「曲詰に向いていない」なんてとんでもない。ぜひまた曲詰を創って私達を楽しませてください。


ン−4 金子 清志氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 2006年7月

宗看生誕300年記念曲詰





   
 
 

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