レ
巧妙な手順、きれいに浮かび上がる文字。
“一局で二度おいしい” あぶり出しならではの楽しさ、面白さを、じっくりとご覧ください。
※将棋盤右上の「発表」年月は、原則として結果発表月を表しています。
巧妙な手順、きれいに浮かび上がる文字。
“一局で二度おいしい” あぶり出しならではの楽しさ、面白さを、じっくりとご覧ください。
※将棋盤右上の「発表」年月は、原則として結果発表月を表しています。
掲載誌 詰パラ
出 題 1980年5月
結果発表 1980年9月
創棋会祝賀曲詰
『孤愁の譜』第37番
【 作者解説 】
創棋会前会長 故藤倉満氏 還暦 祝賀曲詰。
岡田敏氏と、若島正、故山本昭一、上田吉一、故喜多真一の若手(?)諸氏が一緒に作った「六十カンレキ」のうちの一局。他の作者はもっと手数が長いのが多かったが、私はいつもの短編を作る要領で逆算していった。
解答者評には、3手目46金が打ちにくく、手数の割に悩んだとか、一番解後感がいいというのがありました。
掲載誌 詰パラ
出 題 1982年2月
結果発表 1982年10月
「新イロハ詰歌」
掲載誌 近代将棋
出 題 1995年10月
【 発表誌解説より 】
担当:柳田 明
あぶり出し「レ」の字である。お得意のナラズは作意には出てこないが、7.9手目に6七金とすると同香不成で詰まない。ナラズモノではなく先に6八桂と捨てて成香を引っ張ってくる、いわゆる成らせもの。
8二角成以下の収束から始めた訳だが、序盤で9三角と打つ手を入れる辺りに作者のセンスが光る。そのためには八段目の飛車が不可欠だが実はこの二枚の桂は苦心の配置。本当は3五歩と置いて桂合させたかったのだが4八桂を消す案がないのだ。その他にも金の往復運動や、成駒を置かぬ5×5の初形などキレイにまとまった近代的曲詰といえる。
森 雅幸 「曲詰にありがちな強引さがなく本当に美しくまとまっている」
武田静山 「打歩詰を打開するためワザと香成を強制。成香の動きが哀れを誘う」
掲載誌 詰パラ
出 題 2011年7月
結果発表 2011年10月
【 発表誌解説より 】
解説 : 岡村孝雄
作者−手順は悪くないと思いますが「レ」の字は収束65馬の作例が多く、妙手も68金の1手だけで今一の作? 64桂はないと3手目74馬が成立します。
今川健一−字形は5点、手順は4点。詰上り図をショーウィンドーに飾りましょう。
★あぶり出し曲詰は詰上り図を見せる詰将棋、としても、「詰上りを何にするか」という点は作者の裁量に依る事が多く、この手順をやりたいがためにこの字を選ぶ、みたいな場合もある。捨駒でビシッと終わる、気持の良い収束を持つ字は、先例も存在しやすいと思われる。
作者(解答)−収束の類型は多いと覚悟の上でしたが、有吉澄男氏の傑作を知りショック。
★有吉作はパラ’81・5の17手話。三輪作は馬捨て〜頭金の収束3手以外は手順要素が全く違う。捨駒や大駒切りがいい塩梅に効いて、特に68金はひときわ味な手。この1手により、既にあるレの字との差別化を、確りと果たせたのではないか。
和田登−68金は58歩、68玉の変化で想像が付くが、それにしてもすごい一手。
池田俊哉−形を作ってから急所の68に打ち込む金の味が良い。不動の馬が睨みを利かしている。
占魚亭−質駒の金の取り方がポイント。
須川卓二−68金の一手にしびれました。
中沢照夫−68金が絶妙手。あぶり出しよりもこの1手のインパクトが強い。
水谷一−手数の割に内容が濃いなかなかの力作。
【変化】
(イ)6手目 68玉は78金、同玉、96馬引。
(ロ)8手目 同玉は78金、69玉(同玉は58飛以下)、68馬、同金、同飛、59玉、69金、49玉、27馬以下
同手数駒余り。
(ハ)16手目 55玉は66馬迄。
ア | カ | サ | タ | ナ | ハ | マ | ヤ | ラ | ワ | ン |
イ | キ | シ | チ | ニ | ヒ | ミ | リ | ヰ | ||
ウ | ク | ス | ツ | ヌ | フ | ム | ユ | ル | 濁 | |
エ | ケ | セ | テ | ネ | ヘ | メ | レ | ヱ | 平 | |
オ | コ | ソ | ト | ノ | ホ | モ | ヨ | ロ | ヲ | 複 |