鑑 賞 室

巧妙な手順、きれいに浮かび上がる文字。
“一局で二度おいしい” あぶり出しならではの楽しさ、面白さを、じっくりとご覧ください。



※将棋盤右上の「発表」年月は、原則として結果発表月を表しています。



ナ-1 星野 健司氏作



出  題 1978年3月
結果発表 1978年5月

本郷VS星野競作二人展




ナ-2 柳田 明氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1986年4月
結果発表 1986年6月




ナ-3 上田 吉一氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1990年4月
結果発表 1990年8月

浦野六段結婚祝賀曲詰
極光21 第22番


    【 極光21 作者解説 】

 浦野真彦七段の結婚祝賀曲詰。「 マナミ」 4局のうち「ナ」を受け持った。
 お祝い用なのであまり難しいのはダメと言われ、20手以下にまとめた。 変化(イ)における☗58龍は詰将棋らしい味のいい手で、作意に入っていればもっとよかったと思う。

(イ) 2手目56桂合は、47桂、同と、56香、同玉、65銀、55玉、58龍、57歩合、56銀以下。

    【 解説 柳原裕司 】

☆一歩稼ぐために先に香を打つ。しかし、いきなり桂合の変化にてこずってしまう。58龍とはうまい手があったもの。
☆5手目の馬捨ては何となく指してしまうところだが、64銀に対して同銀と応じさせないための伏線手。曲詰には滅多に見られない高級な捨駒である。
☆玉は中央にいすわったままで、合駒を巧みに挿入して字形を作って行くのが近代曲詰と言われるもの。本局は上田氏としては易しいけれど、祝賀詰としては丁度いい内容である。
☆私個人としては、初手の非限定が気になって仕方がない(その後が完璧なだけに)のだが、桂合の変化を捨てるのはもったいない、ということか。
南倫夫―2手目56歩合で桂合の変化が面白い。以下巧妙な筋立てと思います。
柴田三津夫―守備駒の位置を変える74馬が絶妙。
石黒誠一―やりたいことをやった感じ。さわやか。
山田康平―気品あふれる、好作。




   
 
 

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