鑑 賞 室

巧妙な作意、きれいに浮かび上がる文字。
”一局で二度おいしい” あぶり出しならではの楽しさ、面白さを、じっくりとご覧ください。



※将棋盤右上の「発表」年月は、原則として結果発表月を表しています。



オ−1 星野 健司氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1978年3月
結果発表 1978年5月

本郷VS星野競作二人展




オ−2 大海 慶和氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 1990年2月
結果発表 1990年5月




オ−3 岡本 眞一郎氏作



掲載誌 詰棋めいと
出  題 1996年5月


    【 発表誌解説より 】

    担当:森田 銀杏
新田道夫=一目で馬鋸と判ったが、易しい曲詰で、楽しい。
小林  徹=ワントライで詰む。11歩が解を示すから…。
松澤成俊=もう少しうまくカモフラージュできるとよかった。
佐藤  司=暗算で解けてしまったのが信じられない。
久後生歩=単純明快!
吉松智明=馬鋸が終わればお終いだが、これを冗長と感じるか、技巧と考えるか…。
竹内久祐=変化に乏しいので楽しめた。オの字の詰上りに敬意。
平井康雄=合駒の代わりに往復馬鋸、ウマいものです。
高木マサカ=単純な合駒より馬鋸の方が風情(?)がある。手順は平凡だが、洗練されてオ
 り、解後感は良好。
金屋敏彦=馬鋸つきの「オ」は素晴らしい。
桑原清作=曲詰に馬鋸を入れ、面白味が増した。
板東仁市=小型炙り出しに馬鋸導入の思いつき(発見?)は素晴らしいの一言。
秋元節三=曲詰で馬鋸が味わえるなんて夢のよう。
山下雅博=柳田明作(近将82・10)が馬鋸だけの感があるのに対し、本作は細かな修飾があ
 り、十分新作の価値がある。
作者=柳田明氏作の下の字の馬鋸の往復型です。
流田義夫=次はぜひ龍鋸を…。
★楽しみに待ちましょう。


オ−4 濱田 博氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 2002年1月
結果発表 2002年4月



オ−5 三輪 勝昭氏作



掲載誌 詰パラ
出  題 2011年8月
結果発表 2011年11月

改良図


    【 発表誌解説より 】

    担当 : 利波 偉
飯尾晃−前半後半のジョイントとなる67銀も指しにくい。打ったばかりの大駒が邪魔駒化する後半がこれまたうまい。
小川悦勇−飛角を捌いて69桂を跳ね上げる収束は盛り上がる。入玉からの序盤は珍しくて創作が難しい? 作者も推敲の過程で何種類かの序奏を見つけている事だろう。
三輪勝昭−57飛、67角と重い形にするのが自慢です。尚、68馬を86馬にして持駒銀にする事が出来ました。
★いきなり駒取りから入る初手は嫌味なので、68銀、同馬の2手を加算した投稿図で無かったことは惜しまれます。 作意にもどって11手目79銀の(A)(下記参照)の紛れが強力。79銀と指す方が普通は有利に見えるので、駒取の67銀は試行錯誤の末に指されるはずだ。 67銀の後も大駒をわざと短く使う不利感とあいまって、前半は重苦しい雰囲気である。一転して18手目に66玉となった局面以降は、鮮やかな手順になる。 注目したいのは、大駒を華麗に捌く局面でも大駒を短く使う点で、最初に大駒を短く使う時には重く感じるのに、捌く時には華麗に感じるこの構成。見事と言えよう。
★作り方としては、端から中央に追い上げる流動型の曲詰で古典的なはずなのですが、歩捨合や複雑な変化紛れを内包し、 最後は華麗に詰め上がる極めて近代的な曲詰になっていて、とても感心しました。
斎藤博久−詰上りで思わず、オー、グレイト。
須川卓二−67銀に気付かず結構考えました。後半も飛捨てが決まり上出来ですね。
鈴木彊−あぶり出しとは思えない好手、妙手盛り沢山の内容です。
永島勝利−67角からの収束部がなかなか面白い。などと感心していたら、最後に「オ」っと驚いた。
野口賢治−曲詰の見せ場というべき66歩からの角・飛・桂の連続捨ては圧巻。
柳原克佳−11手目の67銀が急所。
和田登−序奏の駒取りが盲点、気持良い収束だった

     【紛れ】
  (A)11手目 79銀は、87玉、78角、76玉、67角、87玉、88銀、96玉、93飛、95銀合、78角、85玉、
     83飛成、84銀、67角、76金合、77桂、95玉、96歩、同玉、94龍、95桂合、78角、87歩合、
     同角、同金、同銀、同玉、84龍、85歩合以下不詰







   
 
 

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